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JAZZ VOCAL JAMBOREE 2010

100620 JAZZ VOCAL JAMBOREE 2010_c0075706_756249.jpg日比谷公会堂で、こんなもの、やっていました。開場15分前に行ったら、既に150mほどの行列。雨は降っていなかったが、蒸し暑さには閉口。

老朽化が急速に進行中の日比谷公会堂とは言え、さすがに内部はクーラーがほどよく利いていて、一様にホッとしている。前から3列目左よりに陣取る。ここの椅子は昔のままで、肘掛がないので、隣に大柄の人が座るとまことに窮屈。ラッキーなことに両側が空席になり、ゆったりと過ごせた。

今日も圧倒的に中高年。出演者のお弟子さんらしき群があちこちに。そして彼らの「先生」が登場するたびに、「センセーイ!」と黄色いというより紅い声援。この辺りがこのコンサートの特徴らしい。

何でも46回目だそうで、つまり1965年からずーっとやっているらしい。主催者は「じゃずろう会」という団体。マーサ三宅や笈田敏夫などの大御所たちが、仲間内で始めたものらしい。今日の出演者は40人にも上り、従って一人1曲づつという割り当て。それでも正味3時間半たっぷりという長丁場。

最近のナンバーより、出演者の年齢層から言っても、往年の懐かしいナンバーの方が圧倒的に多かった。とりわけ、昨年81歳で亡くなったあのクリス・コナーへのオマージュとして、6人の、割に年配揃いの一群が6曲を次から次へと熱唱したのが印象的。

長老格の人たちの巧さはさすがにキラリだ。マーサ三宅のDream a Little Dream of Meは元より、つるっ禿げの沢田靖司のLover Come Back To Me(正直しびれました。特にトランペット、サックスとの掛け合いスキャットが凄かった!)、テリー水島のFrom This Moment On、デニー白川のMy Wayは、若い人にはない「思い」が乗ったパフォーマンスで、聴く人の心への訴え方に大きな開きがあるように感じた。彼らの場合は、歌が最早自身の血肉になっているのだ。

とは言え、若手では小林 桂がダントツの巧さ。この人、これからどんなジャズ歌手になっていくのか大いに楽しみである。注目したいもの。

そして、今回チケットを買わせてもらった三槻直子さん、小さなライブハウスで何度か聴いているが、こういう大舞台で聴くのは初めて。渋くて巧い中堅どころの代表格。今日のナンバーはMorning、情感のこもった素晴らしい熱唱だった。他に、「これは!」と思った人たちは、梶原まり子、深山エダ、金丸正城、西村 協(ややキザながら、完璧にプロ!)、由紀 真(低音がしびれる)、木津ジョージ(何と例えたらよいのか、品のいいおじいさん。ビロードの声)
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中央寄り、ピンクの衣装は、大御所マーサ三宅。左の方に三槻さんの姿も(花柄ブラウスに黒いパンツルック)。

#44
# by grappa-tei | 2010-06-21 08:23 | 音楽

マーラーの「復活」をミューザ川崎で

100618マーラーの「復活」をミューザ川崎で_c0075706_816821.jpg
マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」
この曲、生演奏を聴くのは多分初めてのこと。マーラーの雄大で、時にえらく激しい楽章を持つシンフォニーは割に好きなのに、「復活」だけはこれまで聴いたことがなかった。

楽器編成表には目を見張った。ホルン、舞台裏も含めると実に11本、同様にトランペットも10本、フルート4本(うちピッコロ持ち替え2本)、ティンパニー、舞台裏を含めて3組というのも、実に驚くべき巨大編成である。

更に独唱、合唱、そこへパイプオルガンまで加わる第5楽章は、まさに耳をつんざくばかりの大音響で、思わずのけぞりそう。

でも中間部にはチェロを中心にした弦楽の、大変優しい調べが心なごませるし、その辺のバランスはよく取られている感じだ。

また、二期会による合唱団の見事さも称賛に値する。特に第5楽章のアカペラによる歌唱が素晴らしい。また是非聴きに来たい名曲。

出演者
指揮:エリアフ・インバル 1936年生まれのイスラエル人。都響のプリンシパル・コンダクター。(主席なのかよく分からん。指揮者の肩書って、桂冠、名誉、常任、客演、その他もろもろ、なにがどれなのか、さっぱり。都響の場合は横文字。レジデント・コンダクターが小泉和裕で、これが常任指揮者のようだ。
マーラーの「復活」をミューザ川崎で_c0075706_8175682.jpgソプラノ:ノエミ・ナーデルマン 作曲家を父に持つ、チューリッヒ生まれのスイス人。
マーラーの「復活」をミューザ川崎で_c0075706_8181487.jpgメゾソプラノ:イリス・フェルミリオン どこの出身か不明。多分ドイツ。よく通る太い声が持ち味。


合唱:二期会合唱団
#43
# by grappa-tei | 2010-06-19 08:45 | 音楽

「語りかける風景」展

100616 コクーン歌舞伎の後、地下まで降りて、bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の展覧会へ。
「語りかける風景」展_c0075706_12281841.jpg
今夏、ストラスブールへ出かけるつもりだが、現地の美術館に行ったら、「東京へ貸し出し中」などという表示を見るのも余り愉快でないので、今のうちに見ておこうということ。看板にはコロー、モネ、シスレーからピカソまで、といかにも日本人好みの絵描きの名前を麗々しく載せているが、実際はコロー4点、モネ1点、シスレー2点、ピカソ1点のみ。それもややマイナー作品ばかりだ。

他に知られているところでは、ドービニー、ピサロ、カンディンスキー、シニャック、マルケ、デュフィ、ヴラマンク、ブダンなど。後は我々に馴染みの薄いストラスブール出身の画家の作品が大半。ドイツとフランスで取ったり取られたりという歴史のある同市ゆえ、ドイツ人ともフランス人とも分からないような名前が多い。
「語りかける風景」展_c0075706_1238960.jpg「語りかける風景」展_c0075706_12382523.jpg「語りかける風景」展_c0075706_12383724.jpg「語りかける風景」展_c0075706_12391684.jpg「語りかける風景」展_c0075706_12393483.jpg
タイトル通りすべて風景画。これを、「窓からの風景」「人物のいる風景」「都市の風景」「水辺の風景」「田園の風景」「木のある風景」の6セクションに分けて展示している。学芸員もいろいろ工夫を凝らす時代だ。日本人の好みをうまく前面に押し出すことは忘れない。全部で油彩ばかり80点。平日の午後、ゆったりと鑑賞するにはぴったりの点数である。

でも、ボールペンを出しはしないか、飴をなめてんじゃないか、ガムは噛んでないかと、虎視眈眈と獲物を狙う気配はまことに不愉快。例によってミュージアム・ショップは大賑わい。以前は絵葉書ぐらいは毎回数点買っていたが、最近は一切買い物なし。
# by grappa-tei | 2010-06-18 12:48

「佐倉義民傳」

100616「佐倉義民傳」_c0075706_9595665.jpg
この演目の初演が1851年と、随分古いことは知らなかった。よく知らないまま、bunkamuraが比較的近いという理由でチケットを買ってあったが、期待をはるかに上回る内容だった。

今回は2階正面最前列という、割によい位置に陣取った。階下を見下ろすと、1階の前方は今回歌舞伎ということで桟敷席にしつらえてある。平土間とはよく言ったものだ。雰囲気は上々だろうが、背もたれがないから、長丁場は疲れそうだ。余程お好きな方たちの席だろう。靴も脱いで、備え付けのビニール袋に収納し、そばに置かないといけない。窮屈ぶりは大相撲の升席を思い出した。

開演前に舞台でも撮影しようと思ったか、ピカッと光らした人が近くにいて、早速係員がどこからともなく登場、撮影画像消去の確認までやっていた。ここも相当厳しそう。今日は残念ながらカメラ持参せず。

コクーンシアターは以前「12人の怒れる男」で来ているが、その時は舞台の周囲に特設席を設けて、役者は360度を意識して演技するから大変だったろう。ここは自在に観客席の調整が可能な点、あらゆる演芸に対応できそうだ。

2階席にも歌舞伎常連さんが結構多く、開幕してしばらくすると、さっそく左右から「成駒屋!」の掛け声。その後も、左右からひんぱんにかかる。オペラのブラーヴォと違って、余程の歌舞伎通出ない限り、真似は禁物。下手なところでかけようものなら、それこそ大ブーイングだろう。あれを掛けたくて見に来てる客もいる様子。そうなると、平場でなく、大向こうでないとね。今日は初めて女性の掛け声を聞いた。

なにしろこの演目を初めて見る訳だから、滅多なことは言えないが、冒頭、百姓姿の男衆が出て来て、いきなりラップを始めたのにはたまげた。これで筋書きの一部を紹介する仕掛け。三味線、鼓、謡いの代わりに、ギターやらキーボードがバックを務めているのもいささか奇異。最近はこういう歌舞伎も増えているらしい。そう言えば、ゲタによるタップダンスシーンを取り入れて話題になった北野武の「座頭市」を思い出した。

「佐倉義民傳」_c0075706_10372213.jpg話は、佐倉領主の圧政に苦しんだ領民のために、将軍直訴の大罪を犯さざるを得なくなった名主の宗吾(勘三郎)を中心に展開されるが、随所に名場面を盛り込んで、途中15分の休憩をはさんでたっぷり3時間、笑いと涙と憤り要素満載で飽きることなし。舞台だけでなく、客席も縦横に使っての立体的な動きが新鮮だった。宗吾が追っ手から逃げ回るシーンでは、2階席の最前列まで勘三郎が上がってきてくれ、皆手を叩いて大喜び。

終演後のカーテンコールが歌舞伎らしくなく、痛快だった。
# by grappa-tei | 2010-06-17 10:44 | 演劇・寄席

「タンクレーディ」本番へ

100613 東京文化会館「タンクレーディ」本番へ_c0075706_2124348.jpg先日、ゲネプロでしっかり予習をし、今日も開演前に先日の岡山廣幸氏が改めて解説をしているのを聞き、事前情報としてはほぼ完璧に近い状態で臨んだ。

プログラムによれば、このマエストロ・ゼッダは、ほとんどイタリア国内で指揮をすることはないとか。ところが日本へは、3年前ぐらいから、「チェネレントラ」「どろぼうかささぎ」「ランスへの旅」と立て続けに来日公演していて、今や日本人の方がマエストロの音楽に接する機会が多いとか。現在82歳だが、まったく老いを感じさせない指揮ぶりである。

やはりゲネプロ時より、みんな声がよく出ていて、とりわけ高橋董子さんのアメナイーデがすばらしかった。ゲネプロで満足してはいけないということのようである。

またアルジーリオ役の中井亮一さんは山口県出身、名古屋芸大卒という経歴で、本公演が藤原歌劇団のデビューであり、また東京でのオペラ・デビューとのことだが、声量といい、また超高音域をいとも簡単に発声していて、とてもそんな風には見えなかった。凄い新人の登場だ。

マリアンナ・ピッツォラートを6年前に偶然ローマのオペラ劇場で、まさしくこの演目で聴いたことは前に書いたが、何とマエストロ・ゼッダの秘蔵っ子とか。とすれば、前途は極めて明るいでしょう。
「タンクレーディ」本番へ_c0075706_21443961.jpg
この舞台の美しいこと!エンタシスをうまく移動させて各場面設定を短時間に見事にこなしている。Bravo!だ。

*動画は残念ですが、削除されました。

#42

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# by grappa-tei | 2010-06-13 21:46 | 音楽