![]() 約2週間、一昨年に続いてのひとり旅。 前回は現役引退直後で、まぁいわばかみさんの「亭主在宅症候群」からの解放が主目的。3週間も家を空けたお陰で、症状はかなり改善。 今回は、プラハが愚亭にとって長く未踏地だったことと、おかみさんが「パリ以外興味なし症候群」なのでやっと実現。 蛇足ながら、昔東欧と呼ばれた地域はすべて現在では中欧と読み替えるらしい。飽くまでも東西冷戦下での東欧という分類だったのだが、今は地理的にのみ整理され、東欧とはヨーロッパで東の方にあるロシアやバルト三国などを指すようだ。愚亭自身、今まで気づかなかった。 総合:以下の3点がマイナス評価 1.ドレスデンで風邪を引き込み、帰国後も完治しない状態。連日年齢を全く考慮しない強行軍で治りが遅い。 2.痛恨の掏りに2度も。最初はプラハ・ホレショビチェ駅到着後、チェコの通貨コルナ(約5円)へ両替直後、男の手がポケットへ。いち早く察知、未然に防げた。(しかし、犯人からスキがあると見られたということで、大いに反省。のはずだったが、後に生かされない) 3.日程の最後にデジカメを地下鉄車内で掏られ、撮り貯めた画像240枚ほどがパー。古典的手口で、屈強そうな若者数人が愚亭の後から乗り込んできたので、怪しいとにらみパスポート及び財布の入ったポケットをガード。上手くかわせたと思ったのだが・・・ホテルに戻ってから盗られたことに気づく。(てなわけで、ここに載せた画像はすべて借り物) 逆に予想外の大収穫だったのは、各地で著名オペラ座に都合4回、それもグランドオペラばかり楽しめた(因みに、順に「トスカ」「オテロ」「セビリアの理髪師」「トラビアータ」)ことは嘗てない赫々たる大戦果。更にコンサートを2回(ベルリンとプラハ)。また、ベルリンとドレスデンの美術館で、フェルメールを4点見られたこと。 行程:ベルリン4泊、ドレスデン3泊、プラハ4泊、計11泊 結果的にプラハ4泊は長過ぎた。3泊あれば十分。その分、1泊をベルリンに回せばよかった。 利用航空機:KLMオランダ航空。マイレージカードの関係でエールフランスと同系列ということ、及びエールフランスのサービスが低下していると判断したことから選択。これが大誤算で、機材は古く(成田ーアムス間はB747-400、AMS-BERはフォッカー70などという、嘗ては名機だったか知らないが、超オンボロ機まで)、サービスもエール・フランスを上回るものは何もなし。往復ともほぼ満席。14万円強(6月のエールフランスは19万円) 高騰するユーロ対策:出国時、買いレート(銀行側の売りレート)で153円に達していた。前回味をしめたトラベラーズチェック(概ね1ユーロ当り3円有利)を5万円ほど組んだがこれも誤算で、一般銀行では両替不能。結局発行元のアメリカン・エキルプレスの店まで出かけねばならなかった。 ホテル:前回同様、すべてインターネット利用。確認のため、先方はクレジットカード番号を要求するから、これを怖がるなら利用不可。値段(1万円程度)と立地を優先的に考えた結果、ベルリンとプラハはペンション。ドレスデンはサンルートのような都市型チェーンホテル。 ベルリン:ALTE GALERIE(古い画廊) 旧西ドイツ時代の歓楽街クーダムからちょっと入ったところ。8室。到着時、夜の8時頃だったが、入口は真っ暗。不安に駆られたが、ブザーを押すとドアが開き、無事チェックイン。1階入口とフロア、それに自室と3個の鍵を渡されたのは初めて。家族経営のいいところが出たペンション。経営者の趣味が細かいところまで。部屋のベッドカバー、カーペット、カーテンなどカラースキームが見事に調和。朝食も素晴らしい。食堂はまるで画廊。 ドレスデン:ACHAT HOTEL シンプルだが使い勝手は頗る良好。朝食内容も良。やや郊外型ながら、頻繁に来るバスで市心まで僅か5分。フロント対応悪し。 プラハ:PENSION BREZINA。今回の中では最悪。値段は一番高かった。家族経営のうたい文句ながら、その雰囲気ゼロ。従業員が食い物にしている印象。メンテ最悪。立地良好(何せオペラ座や我が敬愛するドボルジャーク先生の博物館の至近)。シャワー水量・水圧不足。部屋のサイズはばかでかい。天井もバカ高い。ベッドは固めで一番良く眠れた。フロントサービス不可。 ![]() 食事:ひとり旅だから、レストラン利用は皆無。居酒屋か屋台の立ち食いばかりで通した。おかげで食事代はわずかなもの。野菜やフルーツはもっぱらホテル(ペンション)の朝食時にたっぷりいただくことにして、バランスを取った。ドイツ・チェコともビールの産地ゆえ、ワイン好きの愚亭もほとんど今回はビールばかり。 これは3回ほど食事したEuropa Center内にある珍しい水時計。毎時正時に緑色の液体が順に上下に移動し、該当する数字の球体が一杯になる仕掛け。見物人が結構集まって撮影などしている。都市間移動:インターシティー利用。ベルリン中央駅で予約購入。いずれも快適だった。広軌ゆえか、レールの継ぎ目が長いのか、ドイツ国鉄(DB)は極めて乗り心地が良い。ゆれや音を全く感じない。ついでながら、日本に比べて人が圧倒的に少ないからだろうが、自転車をそのまま乗せ込むことが認められている。事実、あちこちで見かけた。プラハでは地下鉄車両にまで自転車が。 市内交通:3都市とも素晴らしい環境。特にベルリン。どこでもメトロ・バス・トラム共通チケットがあり、それの3日間有効券などを利用すると滞在中乗り放題。 ![]() 原則として改札・検札がないから、旅客は実に快適。更に吃驚するほど安い。ベルリンの場合、72時間有効で22ユーロ(3,300円) これはSバーンも有効なので、郊外のポツダムまでも行けてしまうという便利さ。それと乗り換えなどの分かりやすさは見事なほど。初めて来た外人でも自由に乗りこなせる。これに引き換え、東京に来る外人は気の毒だ。例えば新宿でJRから丸の内線に乗り換えなど至難の業だろう。 各地ごとのコメント: ベルリン 東西統一後は初めて見る。やはり境界線界隈の現状が興味深かった。特にあの頃、よく使われたチェックポイント・チャーリー周辺は丹念に見た。命を賭して西側に逃れた(或いは失敗した)東独人の悲劇の数々を展示している博物館は印象的。 ![]() ![]() 嘗てはこのような情景だったのが、嘘のよう。重い歴史を感じるポイントだ。 それにしても主要な建造物、博物館、美術館、オペラ座などはほとんどが東側にあることが分かった。特にペルガモン博物館を中心とする博物館島は圧巻。これにはまる一日を充てるべき。ペルガモンでは日本語のオーディオガイドが入場券に含まれていて、大助かり。例の大神殿(ゼウスの祭壇)の他にも見るべきもの多数。とりわけ「イシュタール門」のスケールと壮麗さには心底たまげた。ルーブルに展示してあるものは、まるでままごとだ。10年ほど前、トルコ旅行をした際、ベルガマ(ペルガモン)の遺跡を見て、いつの日かこの博物館を訪れたいと思っていた、がやっと実現。またエジプトもの中心に展示している旧博物館のネフェルティティ胸像も茫然自失の美しさ。 ![]() ![]() ![]() 半日をポツダムに割いたが、ここも出来れば1日欲しいところ。かなり端折って見ることになった。とりわけ興味深かったのは例のポツダム宣言を発したチェチーリエンホフの中庭、チャーチル、トルーマン、スターリンが座って記念撮影したところ、東西の捕虜交換に使われたグリーニカー橋、映画村と言われるバーベルスバーグなど。 ![]() ![]() その他、「カラヤン・サーカス」と呼ばれたベルリンフィルの本拠地フィルハーモニーでバッハのロ短調ミサ曲が聴けてたのも嬉しかった。ここではダフ屋ではないが、中年男性が近づいてきて、自分が行けなくなったからと、元の額面20ユーロで譲りたいとのこと。即座に20ユーロを出したのは言うまでもない。確かに、このホール、川崎のミューザを更に大きくしたようなホールでステージの後ろ側の座席数の多いこと。演奏は勿論ベルリン・フィル、指揮はサー・ロジャー・ノリントン、Susan Gritton(S), David Danierls(Counter tenor), John Mark Ainsley(T), Detlef Roth(Br) ![]() ![]() ドレスデン 小さな町(50万)で、主要見物箇所が中央に集中しているから見物は楽。ただ、アウグスト強王(ザクセン選帝侯)の王宮の宝物殿などは入場制限しているので、1時間待ちで、更に入場時間を制限されるから、結構時間がかかる。ここの金銀財宝は目がつぶれるほど豪華。ここでも日本語のオーディオガイドを無料で貸してくれるのでお世話になったが、テキストを読む日本人女性が余程無教養らしく、七宝焼きをナナホーヤキと読んだり、入手をニューテ、細工をサイコー等々、余りに目に(耳に)余るので、後で投書してやろうと考えるほど。 他に前回も見たツヴィンガー宮の中の絵画館と陶磁器館も必見。ゼンパー・オーパーは何が何でも入りたかったが、ここはいつも売り切れと聞いていた。しかも当日の出し物が「オテッロ」と来てはどうしようもないと諦めかかったが、そこへダフ屋。約4倍の50ユーロを払って天井桟敷。身体を乗り出さないと舞台の1/4が見えないという席。それでも内部が見られたのと雰囲気が楽しめたので50ユーロは全く惜しくはなかった。ただ、ここでも現代版に置き換えての演出で、がっかり。今やグランド・オペラを昔のようにその時代の舞台として見るのは難しいようだ。衣装はともかく舞台はどうしても簡素に作るのが主流。中には内容そのものを現代劇にしてしまうのは冒涜。 ![]() ![]() プラハ 今回最も期待した都市。期待通りの内容で満足。実に素晴らしい建物が並び、中世の雰囲気が町全体を覆っている。その辺の街角からふいにモーツァルトが登場しそうな、他所では得がたい気分にさせてくれる。建物の色がまたいい。いずれもパステル調のピンク、黄色、緑と、それらがうまく溶け合っている。こういう町並みは他では見られないのでは。例のカレル橋は折からの秋の好天に恵まれ、大変な人出。確かに大道芸人がかなり出ているし、似顔絵描きも大賑わい。中心街のバーツラフスケ広場も若者やツーリストで一杯。 ![]() ![]() ここのオペラ座も小振りながら内部の豪華さはどうだろう。ウィーンの国立オペラ座をまねたということらしいが、確かにまさるとも劣らぬ豪華さ。それにしても、ベルリンでもドレスデンでも同様だったが、平土間の座席は間に通路を設けぬから、中央辺りの聴衆が後から来ようものなら、全員が立ち上がらざるを得ないことに。お互い慣れたもので、嫌な顔一つしないが、日本人には辛いだろう。幕間は見事なほど、ほぼ全員がフォワイエに出て、ゼクト(シャンペン)を飲んだり、談笑に興じる。ベルリンのオペラ座では入口にベーグル屋が出張販売。着飾った女性がベーグルを立ち食いなどという姿も珍しくない。もう一つ、最近日本では掛け声をかける相手の性別・単複に合わせてブラーヴォをかけるのが普通になってきたが、これは飽くまでもイタリア式で、国際標準は歌い手が女だろうが男だろうがブラーヴォ一本やり。妙なことにこだわるのが日本式と改めて思った次第。 ベルリン中央駅のこと: ベルリンにしばらくいると、何事にも合理的はドイツ人魂を感じるが中でもこのベルリン中央駅の素晴らしさは特筆もの。一言で言えば分かりやすさ。旅客の身になって設計されていることが良く分かる。随所にガラス素材を使い、どこに何があるが、人目で分かる仕掛け。初めての旅客でも先ず迷うことがないようなデザインには本当に脱帽だ。今夏完成したばかりとか。 ![]() 透明素材多用で、何がどこにあるか一目瞭然。旅客には実にありがたい造り。 ![]() ![]() #
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