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「佐伯啓思京大教授の記念講演会」

08/04/16 産経ホール 
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第23回正論大賞を受賞した佐伯啓思京大教授の記念講演会
 佐伯氏は、現代文明と日本人の心のありように鋭い視線を向け、多くの著作を発表、グローバリズムに警鐘を鳴らし、日本の精神的自立を説いてきたと案内書にある。
「佐伯啓思京大教授の記念講演会」_c0075706_2243864.jpg今回は「日本人にとっての保守主義とは何か」をテーマの講演会。「本来、欧州型、米国型とまるで違う保守主義があることに気づくことなく、バブル崩壊で自信喪失した日本は闇雲に米国型を導入した。果たしてそれが日本に合うかどうかの検証はされないまま、構造改革へ突き進んだ。結果、格差社会が生まれることになったが、それは言わば当然の帰結。やはり、その国の歴史を大事にすることが基本。これは簡単に放棄すべきでない。」鋭い指摘を温厚な語り口で説くスタイル。会場からイギリス人のエリートについて質問が出た。「イギリスのエリートは単にオックスブリッジ出身ということだけでなく、少なくともラテン語が少しは喋れて、自国の歴史や欧州の歴史に通暁、文学、芸術一般に明るいなど、知性と教養を併せ持っていることが条件。これは欧州の他の国にもある程度当てはまる。翻ってわが国では政界や財界、あるいは自分を含めて有識者と言われる層にも、まずその種の人物は見当たらないのが残念である」と。

 そう言えば、例の藤原正彦氏の「国家の品格」にも同様のことが書かれている。彼自身、オックスフォードに留学していたが、仲間との会合で、日本のことを聞かれて、もし古典等について、まともに答えられないなら、その後、その種の会合に再び呼ばれることはないと書かれていたのを思い出した。言葉以前の問題。

 その昔、フランスのポンピドゥー大統領は国会の答弁などで、しばしば詩の一節を引用したりしていたし、同様のことは英国議会でもひんぱんにあるようだ。それを聞いている議員たちも、一体何のことを言っているのか、きょとんとするようなことにはならないらしいから、どっかの国とはえらい違いだ。
by grappa-tei | 2008-04-16 22:44 | misc.


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