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「第9地区」

「第9地区」_c0075706_9541928.jpg100503 丸の内ピダデリー 原題:District 9 米・NZ 112分 脚本・監督:ニール・ブロンカンプ 出演:シャールト・コプリー他

近未来SFとしては、異色作。大体は、まず現象先にありで、謎の物体、あるいは生命体が登場するのは後半とうのが相場だが、この作品ではのっけから異星人、エイリアンがさりげなく、また堂々と登場してくる。この辺にかなり意表を突かれる。登場するエイリアンは、割に定番のスタイルで、どちらかと言えば「プレデター」風で、勿論大いに気味が悪い。ただ「エイリアン」ほどの強烈なインパクトはない。

舞台は南アで、時代は2010年。遡ること30年、異星人を乗せた円盤が南アに飛来し、地球を攻撃するわけでもなく、何故かそのままヨハネスブルグ上空に居座ってしまう。南ア軍がヘリで乗り込むと、そこには弱り切ったエイリアンたちの群れ。感染症で身動きがとれなくなっているのだ。ひとまず、彼らを地上に降ろし、第9地区と呼ばれる難民村へ居住させるが、彼らの特異な行動(汚い、ゴミあさりに熱心、etc.)と生活スタイル(何故か猫缶が好物)に地元民も辟易。とっとと失せて欲しいと、さまざまな嫌がらせをするが、問題は解決しない。ナイジェリア系暴力団が登場して過激な作戦を取ったりするが、事態の進展もなく、空しく4年の歳月が流れる。
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そんな中、彼らの民間管理団体から任命されたヴィカスという男が具体的な調停案をエイリアンに提示するが、ことはそう簡単には進行しない。そうこうするうちに、このヴィカスがエイリアンの持つ細菌に感染し、事態は思わぬ方向へ・・・。感染から80時間後、ついに円盤が動き始める。

どちらかと言えばB級映画に属するように見えるが、31歳の南ア人監督、なかなかの鬼才で、意表を突く仕掛けを随所に用意して、見ている側の予想を次々に裏切ってくれる。彼は4年前から監督として作品を残していて、本格作品としては、これが4本目。前作はいずれも日本未公開。出演俳優は国際的にはまったく無名。

ワールドカップ・サッカー開幕前のタイムリーな公開で、結構話題性が高くなっている。アパルトヘイトの国を舞台にしているところも面白い。本作でのエイリアンの立場は、黒人最下層以下ということ。彼らから忌み嫌われ、白人等上位階層に対する憎しみの、ある種はけ口にされている。こういう人種差別的要素を加えたところにも、これまでのハリウッド製のSFとは一線を画しているように思われる。

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by grappa-tei | 2010-05-04 09:56 | 映画


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