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「オーケストラ!」

100419 川崎チネチッタ 原題:Le Concert 仏 124分 脚本・監督:ラデュ・ミヘイレアニュ、出演:アレクセイ・グシコフ、 メラニー・ロラン(「イングロリアス・バスターズ」、フランソワ・ベルレアン 、ミュー・ミュー
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まったくあり得ない話なのだが、その荒唐無稽ぶりが楽しい。
30年前、ソ連共産党の意向に反対して、ユダヤ人を団員として採用したため、党の逆鱗に触れ、一介の清掃人にされてしまった天才的指揮者アンドレイ。ある日、清掃中のボルショイ劇場理事長室で、偶然目にした受信ファックス。そこには、演奏予定だったロサンジェルス交響楽団が急に来られなくなったので、代わりにボリショイ・オーケストラにパリのシャトレ座で演奏してもらえないか、という内容。

そこで一計を案じたアンドレイ。何と昔の仲間を呼び集めて、オケ・ジャックをやったちゃうというハチャメチャ計画。しかし、時間が限られていることもあり、当然、難航極まる。途中で何度か挫折しかかるが妻や相棒のチェリストの励ましもあり、奇跡が待っている。更にソリストに指名したアンヌ=マリー・ジャケ(何となくアンネ=ゾフィー・ムッターを想像)は、今や当代一の売れっ子美人バイオリニスト。簡単に引き受ける訳はないのだが・・・実は彼女には30年前の誕生秘話が。
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何とか演奏会当日を迎え、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲がスタート。何ともひどい演奏で、聴衆以上にやきもきする関係者一同。しかし・・・アンヌ=マリーのソロが始まると、状況は一変。オケも同じ団員かと思えぬ変貌を遂げ、場内割れんばかりの拍手と歓声に沸く中、マエストロとソリストはいつまでも感涙にむせび、抱き合うのだった。
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イングロリアス・バスターズ」でもユダヤ人役だったメラニーさん自身、ユダヤ人。パリ生まれの27歳は157cmと意外に小柄。今回はバイオリン演奏という難しい役作りだから、専門のコーチについて特訓したらしい。この難曲中の難曲を、指使いなど、かなり正確にやっていたから、相当の域まで達したのかも知れない。

蛇足ながら、この邦題はいささか感心しない。原題Le Concertそのままでよかったのではないかな。オーケストラが主役ではなく、飽くまでもこの日の、この場所でのコンサートこそが主役だからね。

#21
by grappa-tei | 2010-04-19 21:23 | 映画


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