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「NINE」

100325 渋谷シネパレス 
「NINE」_c0075706_1146310.jpg米 118分 監督・ロブ・マーシャル、脚本:故アンソニー・ミンゲラ
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ソフィア・ローレン、ジュディ・デンチ、ニコール・キッドマン、ペネロペ・クルス、マリオン・コティアール、ケイト・ハドソン、ファーギー

フェッリーニの自伝的作品「8 1/2」を基に「シカゴ」のロブ・マーシャルがミュージカル仕立てに。従って、「8 1/2」を見ていた方が、あちこちのシーンで「なるほど」という別の興味が湧く。当時流行ったAdriano Celentaniの24 Mila BaciやTony RenisのQuando,Quando,Quandoが懐かしい。



待望の新作「ITALIA」の撮影を控えた名匠グイードだが、その構想に行き詰まり、しかも脚本は未完で次第に精神的に追いつめられていく。
周囲では準備が着々と進み、制作発表の記者会見はどうにか乗り切ったものの、最早、どうにもならない。

ついに、現実から幻想の世界へ逃避を試みる。
取りあえずローマ郊外のチネチッタから海岸の保養地アンツィオ(第二次大戦で米軍上陸地点)へ。そこに愛人を呼び寄せるのだが、事態は泥沼化。

美人妻ルイーザ(コティアール)がいるのに、愛人カルラ(ペネロペ)を始め、女には事欠かないという、まことに羨むべき環境だ。彼女たちに慰めを求める(単なる男の甘えでしかない)も、却って落ち込むグイード。

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左から時計回りに、ダニエル、ケイト、ファーギー、マリオン、ニコール、一人置いてペネロペ、デンチ、後ろ姿が多分ソフィア。
豪華顔ぶれ全員スッピンでの打ち合わせシーンは珍しい。


それにしても、賑やかで、豪華極まるキャスト陣。
ソフィア以外は米、英、仏、西、豪出身者、それも名だたるスターばかりで固めている。
主人公の少年時代に登場する母親役のソフィア、マストロヤンニが演じたグイードを演じる
デイ=ルイスはイタリア訛りの英語を使うが、他の連中は素のまま。

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彼を取り巻く美女たちが次々に展開する華麗なダンスと歌が、この作品の最大の見せ場だ。
さすがに国際級のスターならではの見事なパフォーマンスがこれでもかと繰り出され、陶酔する。
ピアフ」を演じたコティアール、ここでは別人のごとく美しい。また歌もすばらしい!
それから、セクシー極まるダンスを披露したペネロペ、意外に太く強い声で熱唱するニコール、
堂々たるダンスと歌で圧倒するケイト・ハドソンも忘れる訳には行かない。

ダンスはともかく歌唱は別人による吹き替えもあり得るから、
エンド・ロールでしっかり確認したが、いずれもご本人たちで、これには驚きと称賛。
勿論、チョイ役ながらソフィア、それに裏方の重鎮役のデンチの存在感もすばらしい。

脚本のアンソニー・ミンゲラ、恐らくこの作品の後、癌治療に入り、そのまま54歳の若さで病没。
先日メトロポリタン・オペラの「マダム・バタフライ」が放映されたが、演出を彼が担当。
ただ、残念ながら何とも珍妙で、日本人には噴飯もののシーン続出、これにはがっかりだった。
しかし、映画となると「イングリッシュ・ペイシェント」を筆頭に、最近の「愛を読む人」まで名作がずらり。
惜しい逸材だった。

#16(画像はALLCINEMA on lineから借用)

by grappa-tei | 2010-03-26 12:13 | 映画


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