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安井曾太郎展

091215

本年最後の大学での講義を終えての帰路、東京駅で途中下車。
向かった先は京橋のブリジストン美術館
開催中の「安井曾太郎の肖像画展」がお目当て。

安井曾太郎展_c0075706_8241818.jpg

この絵は彼の代表作の一つ「金蓉」。
本名小田切峯子なる純粋な日本人で、ハルビン在住時に父親が名付けた愛称とか。
支那服(パソコンでは、この支那を変換できないことに驚く。
ここでは正しい使い方だと思うが)を好んで着用していたらしい。


日本近代画壇で、肖像画部門では小磯良平と並んで好きな画家。
常設館に3点ほど静物と風景画があるが、やはり肖像画が巧い。
表情の捉え方が独特である。
フランス・ハルスやロートレックのように、いかにも筆さばきが早そうに見える。
しかし、1点仕上げるのに何カ月も、或いは1年以上もかかって完成の例も。
筆致は早くても、人物のバックグランドやらまで徹底的に研究するようだ。
でないと、これだけ特徴を捉えた描き方は無理だろう。
リアリズムだけでない、デフォルメに近い描き方も、この画家の特徴。



常設にある梅原などは、ほとんどルノアールそのものとも言える描き方だが、
安井は独自の画風を編み出している。
太い筆でグイっとやる。
輪郭線もくっきり。

少しばかりフォーヴィズム的でもある。
とにかく素晴らしい作品ぞろい。
これでシニア600円だがから、ここは極めて良心的だ。
国立の美術館も見習ってほしい。



館内に入ってしばらくは大変静かな雰囲気で見られたのだが、
暫くすると、俄かに騒がしくなった。
見れば、例によっておばあちゃん、おばちゃんたちがドヤドヤと。
まことにやかましい。
後で分かったことだが、ちょっとした団体。
出口近くに添乗員と思しきお姉ちゃんが待機していて分かった。
更に、外にでると、何とデラックスなクルーザー型バスが駐車している。
MITSUKOSHIの文字がデカデカ。
前に回ると、「フランス大使公邸で豪華のクリスマス・ランチを」の張り紙。
なるほど、この不況下だから、大のつくお得意様をご招待した、
とまぁこういうわけだろう。
百貨店業界もあの手この手を繰り出してのクリスマス商戦と見た。

安井曾太郎展_c0075706_9371669.jpg

by grappa-tei | 2009-12-16 08:24 | 美術


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