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「モーツァルティアン・フェライン」

07/04/14 大学の先輩に誘われてモーツァルト愛好会「モーツァルティアン・フェライン」の4月例会にゲスト参加した。会場は御茶ノ水駅近くの小さなホール。

 今回が259回目ということだから、結構長く続いている会のようである。会員数は100名ぐらいらしいが、常時参加するのは30名程度とは事務局の話。

 講演の前に「オードブル演奏」と称して、会員の一人のピアニストがモーツァルトのK.1から順に連続でピアノ曲を披露するという、なかなか洒落たプログラム。

 今回の講師は一ツ橋大学の田辺秀樹教授。大柄でいつも笑みを浮かべておられ、見るからに温厚なお人柄のようだ。

 「《第一戒律の責務》について」が今日の演題で、講師が昨年6月のザルツブルグ音楽祭で鑑賞し、更にその時の公演が早速日本語字幕付きのDVDとなって販売されていることで、講演後、皆で鑑賞することになった。初演1767年。日本未上演。

 いかめしいタイトルに似ず、平易なストーリーと楽しいメロディーで意外にとっつき易いというのが聞いた後の印象。何せモーツァルト11歳の時の作品で、最初のオペラ作品。父、レオポルドの助言があったろうことは容易に想像できるが、11歳児がこれだけの作品を残すというのはやはりとてつもない驚異だ。

 別に著名な一流歌手が登場するわけでなく、恐らく地元のオーストリア人歌手が中心だろう。一人、日本人渡邊美智子なるソプラノが「正義」役で登場している。

 擬人化された「慈愛」や「悪霊」などがそれぞれ意表をつくような凝ったいでたちで登場、歌だけでなく、楽しい演技で盛んに笑いを取っている。講師が最前列で飛ばした「ブラーヴォ!」がしっかり収録されていた。

 鑑賞後、恒例になっているらしいが、講師が軽いウィーンものを3曲ほどピアノ演奏。アンコールはおなじみの「ウィーン、我が街」で、毎年ウィーンに留学する日本人のうち、何割かが夢破れて帰国することを巧みに、そしてコミカルに演奏に織り込み、笑いを誘う。

 その後、近くの「山の上ホテル」にあるレストランへ移動、ビュッフェ・パーティーでモーツァルトを肴に大いに盛り上がってお開き。

 

by grappa-tei | 2007-04-15 12:31 | 音楽


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